有限会社ACAハセガワでは、貴女の為に世界で一つのハンドバッグをオーダーメイドで作り上げます。ARS樹脂、プラスチック、アルミニュウム以外の革・皮製品のあらゆる修理の相談に乗ります。

オキドキ誕生記その2

オキドキ誕生記 その2
こうして、スプレー缶にすることでコロンブスの卵になりましたが、日本の皮革業界では昭和30年前後に解決していたもので、ようやく平成6年11完成品11月になって完成品でも救われることになりました。

40年に近い年月、海外生産の完成品である皮革製品を輸入販売したり、自社で輸入の皮革を使用して生産し、販売した方々は色落ちでクレームがあると”お客様は神様です”の言葉に縛られ過ぎたせいか、弁償金を払うことになり辛く悲しい年月でした。

御同業の方々も膨大な金額をお詫びの代金に支払ったり、弁償金として支払ってきた事でしょう。何しろ、お客様とは(取引先、エンドユーザー=消費者ともに)色落ちについての論争が出来ないわが国日本ですから。

 でもようやく、時代が変わりました。1995年7月1日に製造物責任法=PL法が施行されました。以前はデメリット表示を記載したリーフレットを添付して販売していても悲しいかなクレームが来ると百貨店、大型小売店でも、一般の小売店でも問屋、メーカーに即弁償させることになりました。

P/L法の根幹は製品が本来備えるべき安全性が欠けていることによって、購入者や使用者の身体や(その製品以外の)財産に害が生じた場合について、その製品を製造・加工・輸入等した事業者が賠償責任を負うことを定めています。
色落ちついては皮革の本来持っている性質から製品の欠陥とはされず弁償義務から除外される事になった。

ただし、すべての皮革製品に色落ちする可能性があることを商品タグ、添付物に明記しておくことで消費者に広く知らせる啓蒙活動を始めた。お陰で西暦2020年ともなりなりますと、弁償になるクレームはたいへん少なくなりました。

pl法は安全上の欠陥により事故などが生じた場合の損害を対象した法律で、性能や機能、品質が販売時に提示された水準に満たず、製造者のうたう利益や便益が得られなかったといった損失や逸失利益には適用されないようになりました。

それでもなお、納品される商品は小売業者、百貨店、量販店などの要望で納品前検査に生産者、輸入業者、問屋では今でも気を大いに使い極力色落ちないように素材から、完成品までを、科研さんはじめ、各地にある商品試験場などに持ち込み色落ち堅牢度を5段階でテストし、レベル4以上を目指して色落ちしない商品を流通する方向になっています。